産業用太陽光シミュレーター「エネがえるBiz」はなんで作ったの

by Satoru Higuchi in

エネがえるBizは「お客様の声」から生まれました。

エネがえるBizのビジョンはそんなお悩みを反映し、「むずかしい自家消費の提案をもっとカンタンにカエル」というものです。

エネがえるBiz

きっかけは、家庭用太陽光・オール電化・蓄電池経済効果シミュレーター「エネがえるASP」を2016年から提供してきたこと。大手電力会社や有名な太陽光・蓄電池メーカー、国内販売ランキングTOP3のうちTOP2社の販売施工店、全国の工務店や施工店、ビルダーなど数多くの方にご利用いただいています。(導入事例

エネがえるASPはもともと国際航業が以下のような地方自治体とのまちづくりを事業として展開する中で、仙台田子西のスマートタウン事業で提供したお家の方々から寄せられた「お客様の声」(スマートハウスなのに電気代が安くならないじゃないかといったお悩み)をきっかけに生まれた新規事業です。

エネルギー まちづくり

そんな家庭用エネがえるのお客様の中には、産業用太陽光・産業用蓄電池を扱い、かつ自家消費提案を推進していきたいという先進的なお客様も結構な数がいらっしゃいます。

そんな方々から数年前より「産業用・高圧(または低圧)の施設でも太陽光と蓄電池のシミュレーションをセットでできるようなカンタンなツールを開発してくれないか?」といった声が多数ありました。数えてみると累積100件以上のご相談が。

自家消費提案のお悩み

そこで昨年9月頃に初期のβ版(プロトタイプ)を開発しながら、約100社以上のEPC・PPA事業者、蓄電池メーカー、販売施工店の皆様にヒアリングを重ねてできたのが、いまのエネがえるBizとなります。

いろいろヒアリングを重ねる中で以下のような3つの課題が浮かび上がりました。

実際にはもっと多様な数々のご要望がありましたが。

自家消費の課題

自家消費の提案におけるお悩みの1つ目。それは、30分デマンドデータや検針票を需要家から入手しづらい。そのため提案に時間がかかるといった課題が浮かび上がりました。

高圧施設やPPA事業者の場合は、比較的入手できているケースが多かった(PPA事業の場合は自社でリスクを追うため需要家から30分デマンドデータ入手がないと提案しないケースが多い)のですが、特に自家消費型太陽光の提案をこれから強化したい!という販売施工店や低圧自家消費提案を中心とされる中小事業者でこの傾向は顕著でした。

特に初期の提案フェーズで、まだ需要家との信頼関係が気づけていなかったり、他社との相見積もりだったりすると、「なるべく需要家、お客様に負担をかけないようにスピーディーに試算を提示したい。」といった営業担当側の深層心理ってありますよね?でも、例えば自社の見積もり担当や設計に早く提案を出したいと依頼しても「いや、30分値のデマンドデータないと自家消費提案なんかできませんよ・・・」と無下に断られることになります。設計側も悪気はなく実際にそうなのです。施設の負荷や電気消費量は、ある程度は業種別にパターン化できるとはいえ、30分単位365日分を見てみないと、個別要素が強く、データもないのに下手に提案しづらい。

いわゆる、需要家(お客様)と設計側の板挟みになりやすいのが、世の営業担当ですね。これは担当者レベルだけじゃなく、施工店の社長さんなんかも同じ悩みを持ってますので役職立場問わずでした。

お悩みの2つ目。これは「試算やシミュレーションが人に依存してしまい事業を成長させづらい」という問題や悩みです。自家消費型太陽光の提案ってそもそも従来のFITによる全量・余剰売電でどんどん投資回収できますよみたいなカンタンな提案ではなくなります。基本的には365日30分毎、最低限1時間毎で施設毎の電力消費量データを解析し、そこに自家消費率や余剰率、設備の容量単価等も加味しながら最適な太陽光設備やパワコンの容量を割り出したり、発電量予測・自家消費による電気代削減想定額を試算する必要がでてきます。今後はそこに蓄電池のピークカットによる基本料金削減効果を加味するケースも増えてくるでしょう。

そんな計算・試算ができるのは一部の専門知識を持った方だけですので、当然その人に作業負荷は集中します。そして、そのツールはだいたい「エクセルの膨大なマクロや前提条件となる数値の塊」だったりします。

するとどうなるか?案件が増えれば増えるほど、そのエクセル、その専門知識を持った優秀な方がボトルネックになってしまいます。当たり前ですが。提案件数が少ないうちはまだ良いのです。なんとか回っているように見えます。提案件数が月50件、100件と増えてくると以下のような課題が顕在化してきます。

「シミュレーション作業に疲弊してその方が辞めてしまう(ばんばん急いで試算してっていう依頼が需要家や営業から増えるためです)」、「エクセルの計算式がスパゲッティのようになって、何が正しい数字なのか自分でもチームでも疑心暗鬼になってしまい破綻する」、「エクセルを駆使できる方は自分ではわかるんだけど、スキルに差がありすぎて他人に説明できないため、チーム・部門としては全く標準化できない作業になってしまう」、「エクセルの諸元となる電気料金プラン単価などはほぼ集められない、メンテナンスしきれないため、最初は頑張って作っても、1年も立たずに陳腐化してしまう。メンテナンスに疲弊して投げ出してしまう。」。。そんな生々しいお悩みや課題が数多く浮かび上がりました。

いわゆる脱エクセル・脱属人化したいがどうしたらいいか?といったお悩みです。これはエネがえるBizだけではなく、ありとあらゆる領域で日本全国で起きているDX領域の課題ですね。エクセルが過去最強で最良(いまでもシーンによってはベストですよね)のツールだからこそ依存してしまう。それがゆえに「組織としては生産性が下がってしまう」というジレンマです。エクセルも今やだいぶクラウド上でも使えるようになってきたとはいえ大本がローカルPCで作業するためのツール。かつ太陽光・蓄電池のシミュレーションに特化しているわけではないため、入り組んだ計算式を作っても、そのうち破綻してしまいがち。ここは避けられない課題です。

最後のお悩みはシンプルです。太陽光発電のシミュレーターは高精度の自社開発のものがある。あるいはPV systやSolar Pro、ソーラーマスターなど従来のシミュレーターを使っている。ただ、そこに蓄電池ピークカットの効果を入れたり、「もっとカンタンに最小の入力で試算できるツール」がなくて困っているというもの。

この最後の課題を解消するのが、エネがえるBizの真骨頂だと思っています。

以下のようなアプローチでこれらの課題とお悩みを一挙に解消しています。

自家消費提案の課題を解決

太陽光発電量を影や発電所の個別要素を加味して高精度にシミュレーションするツールというのは、結構ありますし、すでに当社のお客様も導入しているケースが多い。これは当たり前ですが、FIT全盛の時代から皆様、ファイナンスも絡めて試算していたため相当こだわりもあります。ただ、しかし、より素早く需要家のデマンドや電気消費量を加味しながら自家消費・余剰電力を推計したり、そこに産業用蓄電池を入れてピークカットの効果試算をしたり、さらには需要家のリアルな電力単価(割引等も含む)を加味して電気代削減額や削減率を試算したりと、「非FIT自家消費型太陽光+産業用蓄電池ピークカット(余剰充電効果も必要に応じて)」を、ざっとカンタンに試算できるツールというのは、現在ほとんど世の中にありません。

ここにお悩みになっている全国の事業者からエネがえるBizには多数のリアルな悩みが寄せられております。

エネがえるBizをデモしたり提案すると、必ず大手蓄電池メーカーや従来多数の太陽光発電をEPCやPPAで手がけられている事業者様から「精度」のことを訊かれます。当然ですね。重要な事項のため。

ただし、それよりもエネがえるBizはもっと最優先・最重要で解消しなければならないのは、「自家消費の提案をもっとカンタンに。」「もっと誰でも一定の操作を覚えればシミュレーションできるようにする。」。ここを意識して、自家消費の提案やシミュレーションに関わる人を増やすことをしないと、今後の急激な自家消費シフトや蓄電池積極導入による再エネ主力電源化には寄与できないと考えてます。一部の人や高精度だが知識がないと扱えないシミュレーターがボトルネックになってしまうためです。

自家消費提案の課題解決アプローチ

いかがでしたでしょうか?貴社やあなたの悩みや課題に合致したものはありますか?

いや、もっとこんなことに困っている、こんな課題を解消してほしい。そんなフィードバックはぜひ遠慮なくお問い合わせください。

エネがえるBizのチームでは、いろんな悩みや課題を集めて、それに単に答える(単に答え続けるとプロダクトが破綻します笑)というよりも、「より自家消費提案の背景や深層にある構造的な課題や汎用的にすることで解消できるアイデアに昇華」しながら、エネがえるBizをバージョンアップしていこうと考えています。

ぜひ一緒に、「自家消費の提案をもっともっとカンタンに」していきませんか?

エネがえるBizは、地方自治体・メーカー・商社・販売施工・EPC・PPA・電力小売・工務店などあらゆるステークホルダーの方々と一緒に共創するアプローチで皆様の声を集めながら進化していく予定です。

すでに有名企業や全国のアーリーアダプターとなる経営層の皆様が続々ご予約をいただいており22年4月からの正式リリースに向けて準備を進めています。

エネがえるBizを使いながら一緒にやってみたいという方、ぜひご連絡お待ちしてます。

自家消費の提案をもっとカンタンに

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